昔のこと。
昔、というほど昔ではないのだけれど。
休学を決めてから、高校時代のことをよく思い出す。
不登校だった中学時代、高校はいいところ(偏差値の高いところ)に行きたいと思って勉強して入った高校。
結果、IBSは悪化して、ほかの精神疾患も発症したし、学校にはあまり行けなかったのだけれど。
それでもあの学校じゃなくて、別の学校にすればよかったとか、こんな学校来るんじゃなかったとか、そういうことは1度も思ったことなくて。
むしろ、私にはもったいないくらい恵まれた環境に3年間いることができて、本当に幸せだったなあ、と思う。
学校には来ない、来たと思ったら授業ろくに出ないでトイレにいる。
テストは別室受験、集会の時は体育館の外にいる。
嫌味のひとつでも言われて当然の高校生活だったけれど、先生方はそんな私を責めないで、いつも寄り添ってくれて。
「あなたが楽になれる方法で学校生活を送ればいい。
あなたの生き方を僕は応援する」
高3の時の担任の先生が言ってくれた言葉。
「確かに欠席日数は多いけれど、だれもあなたのことさぼりだなんて思ってない。
すごく頑張ってるの、わかってるから」
高2の時の担任の先生が言ってた。
病気の症状は学年が上がるにつれて徐々に悪化して、特に受験期は本当につらくて、なんども高校を辞めたいと苦悩したはずなのに。
それなのに。
学校で尊敬できる先生や、大好きな友達にたくさん、たくさん出会えて。
戻りたいなあ、と思うのだ。
あの頃に、高校時代に戻りたい。
今、独りでいると思い出す。
あの頃に戻りたいなあ、と思って、高校時代に使ってたシャープペンを使って日記を書いたり、卒業アルバムを眺めたり。
そんなことしてもあの日々が戻ってこないことはわかっているのに。
分かっているはずなのに。
友達と一緒に笑っている、写真の中の私を見て、どうしても涙が止まらなくなる。
高校時代に戻りたい。
先生に会いたい。
友達に会いたい。
大好きだったな…
そんな思いがあふれて。
どうしようもなくつらくなるのだけれど、ある人の文章を読んでいてはっとしたことがある。
「ひとりになってさみしいと思えるほど、私は好きな人がたくさんいたのだ」
という一節。
簡単には会えないほど遠く離れた高校時代の友達、先生。
もう新しい生活を始めているけれど。
会いたい、って切実に思えるほど、大好きな人たちだったんだ。
3年間で、それほど大切な人、大切な思い出ができたってことなんだ。
この一節を読んで、そんなことを感じた。
今は、休学中って身で、自分に価値がないとか、自分は社会にとって不必要な人間だと感じているし、きっとこれからもその思いはあるのだろう。
でも、これだけ多くの人を、尊敬して、大切に思えたという事実。
そして、そんな自分のこと、を。
愛してあげようと少しだけ思えた。